とらふぐの養殖は、昭和30年ころから始まり、昭和60年ころには、数百万尾の稚魚が養殖されたり、放流されたりするようになりました。近年では、天然魚がとても高価なことから養殖業者も増加し市場への流通量も増えてきました。とらふぐ養殖は、大きく海面養殖と陸上養殖に分かれます。
『飛騨とらふぐ』は、近畿大学で生まれた稚魚を、飛騨の山の中で、ミネラル豊富な地下水を利用し、閉鎖循環式陸上養殖にて、大きく育てています。
飛騨の山の中で行う閉鎖循環式陸上養殖は、水質の管理を徹底して行えるため、大きなメリットがあります。
- 赤潮、ウイルス、魚病、荒天等の外的要因を受けにくい
- 年間を通じ水温調節ができるので、養殖期間が短くなり、生産性が高くなる(海水養殖に比べ約30%短縮)
- 出荷時期の調節が可能
- 陸上養殖のため、作業負担が少ない
- 管理体制が確立し、履歴が確実に残るので、トレーサビリティが可能
- 水流、水温、塩分濃度、エサの制御により、ストレスの少ない環境を整備できる
- ストレスの少ない育成環境により、攻撃性が弱まり、歯切り作業をしなくてもよい
- 海水塩分濃度の1/3で育てるため、透明な白さを持つ身は、甘みが強い
どんな設備を使ってるの?
高山市と飛騨市の、1650㎡を超える海水魚プラントで、研究しています。
- 10tプール:5基
- 25tプール:5基
- 養殖魚数:約10,000尾 (H28.7現在)
閉鎖循環式陸上養殖を用いた飛騨とらふぐ
『陸上養殖の最新動向』に掲載されました。
執筆者一覧(執筆順)
- 遠藤雅人:東京海洋大学 学術研究員 海洋生物資源学部門 准教授
- 増田篤稔:玉川大学 農学部 先端食農学科 教授
- 森田哲男:(国研)水産研究・教育機構 瀬戸内海区水産研究所 資源生産部 養殖生産グループ 主任研究員
- 山本義久:(国研)水産研究・教育機構 水産大学校 水産流通経営学科 准教授
- 杉田治男:日本大学生物資源科学部 海洋生物資源科学科 増殖環境学研究室 特任教授
- 那須一男:㈱ピーエムティー 新事業開発グループ 環境事業責任者
- 延東真:東京海洋大学名誉教授;㈱ウイズ アクア;㈱プレスカ 顧問
- 山口太一:千葉科学大学 危機管理学部 動物危機管理学科 助教
- 高橋明義:北里大学 海洋生命科学部 教授
- 清水大輔:(国研)水産研究・教育機構 東北区水産研究所 沿岸漁業資源研究センター 主任研究員
- 水澤寛太:北里大学 海洋生命科学部 准教授
- 大森道生:日建リース工業㈱ 事業開発部 部長
- 万力悠人:㈱ウーオ 専務執行役COO
- 秋山信彦:東海大学 海洋学部 水産学科 教授
- 中村謙治:エスペックミック㈱ アグリ事業部 本部長
- 河田幸視:近畿大学 経済学部 准教授
- 深田哲司:㈱飛騨海洋科学研究所 代表取締役
- 大平剛:神奈川大学 理学部 生物科学科 教授
- 野原節雄:IMTエンジニアリング㈱ 顧問
手軽さのヒミツは『セラサプリ』!
養殖池、観賞用水槽の水作りのために開発された商品です。成分は、ケイ酸54%・カルシウム25%・酸化鉄1.5%・マグネシウム0.3%この数値は、天然の麦飯石の成分と近い内容です。そこに(株)飛騨海洋科学研究所が、飛騨とらふぐに使用している栄養分「カリウム・カルシウム・マグネシウム・ヨウ素等」を淡水、海水ともに害の無い、ミネラルを調合し開発しました。(1%未満)
- 水中ヘドロの悪臭成分を吸着除去作用があります。
- 水中の毒性物質「亜硝酸イオン等」を除去し、養魚を健全に育成し、食欲を増進します。
- PHを安定させる効果があり、病害菌の発生を抑制します。
- えさの残餌や、フンを分解促進し、水質を安定します。
販売もしています。
【水質改良ミネラル安定剤】 飛騨海洋科学研究所プロデュース!養殖場の水づくりに!
セラサプリ
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- NET10kg
- 販売元:株式会社 飛騨海洋科学研究所 / 製造元:有限会社 サカエ
- 標準使用量:(本剤のみでは、ph7~8です)
1000㎡(10a)当たり40~60kg/1000tの水に対して40~60kg(100Lの水に対して4~6g) - 使用方法:
浄化槽があれば浄化槽内部に、無い場合は水槽直で散布します。微粒子が残りますが、数日で溶けます。
改善が見られない場合は、追加散布して下さい。池干しには、全面散布して下さい。PHショックを起こしにくいように製造されていますが、なるべく数回に分けて散布して下さい。 - 取扱い注意事項:
取扱いには防護メガネ、防塵マスク等を着用して下さい。
眼に入ったときは清水で充分に洗い、専門医の診察を受けて下さい。
当製品は医薬品ではありません。標準使用量であれば、セラサプリが健康状態にある養魚に損傷を与えることはありませんが、養魚の体調、水質の悪化でタイミングが遅かった場合、他社製品との混合等で、養魚が損傷する場合があります。全て、使用者様の判断で使用お願い致します。当社は本品にかかわる保証などは一切しておりません。